CASE STUDY

神戸有馬の芸術文化
「無汸庵の世界」を保護
するための寄付

有馬山叢 御所別墅

有馬山叢 御所別墅

綿貫 一篤

KAZUSHIGE WATANUKI

http://goshobessho.com/

汸庵・綿貫宏介――
書・陶・建築、そして
空間にまで広がるその作品群は、
神戸・有馬の風景に静かに
息づいてきました。

しかし今、劣化や風化によって
多くが失われつつあります。
このかたちが消えれば、
綿貫が宿した哲学や美意識も
共に絶えてしまいます。

一見無駄に見える余白こそが、
旅を深め、
未来の旅人に
感動を運ぶ力になります。
100年先を見据え、
この「余白」を
ともに守っていきませんか。

直面している問題

綿貫宏介氏は幼少期を、谷崎潤一郎が『細雪』で描いた華やかなモダニズム時代の神戸で過ごし、戦後初の留学生としてポルトガルへ遊学してそのまま15年間滞在しました。帰国後は、何ものにもとらわれない自由自在な生き方を「無汸庵」という号に込め、独自の創作活動を展開しました。作品は書画・陶磁器・ガラス・布・建築・空間・哲学へと境界なく広がり、東西の美意識が融合した神戸らしい独特の世界観を確立しています。無汸庵が手がけた作品や看板デザイン、物語は有馬温泉街を中心に阪神間の多くの店に根付き、神戸・有馬温泉にとってユニークな芸術文化風景の一つとなっています。

汸庵・綿貫宏介氏は2021年に他界しましたが、膨大なデザイン画に加え、集大成としての建築・空間や多彩な陶器作品、ユニークな製陶技法を遺しました。しかし、これらのデザイン画や絵画作品は紙媒体のまま保存されているため、適切な管理・保存が行われなければ失われてしまうほか、建築・空間作品についても建物の維持管理や補修が欠かせず、製陶技法も伝承の仕組みを構築しなければ途絶えてしまうリスクが高まっています。

現在の活動内容

綿貫宏介氏は、自ら設立した会社「無汸庵宗家」を後世に残しました。同社は綿貫一篤氏が引き継ぎ、綿貫宏介氏が築いた陶器窯『陶々窯』で綿貫陶器を製造・販売しているほか、同氏の魅力的な作品群を体感できるプログラムをアートガイドなどの形で実施しています。こうした収益を活用し、作品群の保存と技術の継承に取り組んでおりますが、膨大な作品の保存・維持・修繕を十分に行える体制は、いまだ整っていません。

皆さまからのご支援・
ご寄付を必要としています。

ご寄付先

株式会社 無汸庵宗家

ご寄付の使い方

  • 本事業では、無汸庵・綿貫宏介氏の
    建築・空間作品の修繕、絵画・陶器作品の保護、
    及びデザイン資料のアーカイブ化などに寄付金を充当いたします。

    さらに、これらの資産を活用して
    芸術やデザインを志す学生の皆さまに鑑賞および
    学習の機会を提供し、神戸ならではの芸術文化を育むとともに、
    地域社会の持続可能性の向上に
    貢献してまいりたいと考えております。
↓

文化を
未来へ

― 無用の余白を未来へ受け渡すために ―

神戸・有馬温泉に息づく無汸庵の書・陶・建築。
味わい深い旅に欠かせない風景をつくり、
この土地らしい感性を支えています。

しかし、残された無数のデザイン画は
紙の劣化が進んでいますし、
建築・空間作品も維持・補修が
間に合わなくなってきています。

私たちは、宿泊のお客様からいただく
任意の寄付金を
建築・空間作品の修繕や絵画・陶器の保護と
デジタルアーカイブ化などに充て、
魅力的な作品群を次世代へ
手渡す仕組みを築きます。

綿貫宏介が大切にした
「無用の用」という哲学――
車輪の中心に空洞があってこそ軸が通り、
輪が働く――

一見無駄に見える余白こそが、
この地の旅を深め、
未来の旅人に新たな感動を運ぶ力になります。

どうか、向こう100年を見据えた
この地の魅力を醸成していくためにも、
この大切な「余白」を我々と一緒に
支えて頂けませんでしょうか。

あなたの温かなご支援を、
心よりお待ちしております。

私たちのそばにある文化を守るために