CASE STUDY
人と種をつなぐ
会津伝統野菜を
守る会の活動の支援

地域アイデンティティの象徴
―――伝統野菜。
会津の恵みを、
これからも未来へつなぐために。


直面している問題
会津野菜は、福島県会津地方の厳しい気候、風土、肥沃な大地の恵みを受けて育まれてきた会津古来の在来種の伝統的な野菜であり、会津独自の食文化を作ってきました。例えば、会津丸茄子、余蒔胡瓜、会津赤筋大根、オタネニンジンなどは、江戸時代中期の農書『会津農書』にも記録があり、古くから地元住民の食生活や営農の基盤となってきました。
こうした伝統野菜は、単なる農産物にとどまらず、地域アイデンティティの象徴であり、持続可能な地域社会づくりに資する価値を持っていると言えます。
しかしながら、会津野菜の多くは現在、生産者の高齢化や後継者不足といった深刻な課題に直面し、とりわけ、オタネニンジンのように手間と年数を要する作物は栽培者が激減し、一部では産地の消滅も危惧されています。
また、大量生産や効率性が求められる現代農業の流れの中で、伝統野菜の栽培は非効率と見なされがちであり、商業的な継続が難しい状況も一因となっています。こうした背景により、希少で価値ある農産物でありながら、存続の危機にあるのが現状です。
現在の活動内容
「人と種をつなぐ会津伝統野菜」会が、市議会議員も務められている長谷川純一さんを中心に、地域の生産者、教育機関、行政、飲食店などと連携し、種の保存から栽培、普及活動まで幅広く取り組んでいます。
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●種の確保と栽培担い手の拡大
地域の農家や地元の会津農林高校と協力し、種の採取から栽培技術の継承までを行っています。
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●教育機関との連携
会津農林高校の「会津伝統野菜専攻班」と連携し、生徒たちが伝統野菜の栽培から販売、PR活動までを実践しています。この取り組みは、2018年の「新しい東北」復興ビジネスコンテストで優秀賞を受賞するなど、高く評価されています。
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●地域への普及活動
地域住民や観光客を対象に、伝統野菜の収穫体験や料理教室を開催するとともに、また、学校給食や地元の飲食店での提供を通じて、伝統野菜の魅力を広めています。




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人と種をつなぐ
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